2008-01-01から1年間の記事一覧

酸化酵素(オキシダーゼ)

酸素を電子受容体として基質を酸化する。 酸素は水、または過酸化水素に還元される。 反応生成物に取り込まれる場合はオキシゲナーゼ(酸素添加酵素)として区別することが多い。 フラビン、金属イオン、ヘムなどを含む。 好気生物の酸化による物質の獲得或…

酸化還元反応

反応の過程で、電子の授受がある反応を指す。 酸化と還元は常に共役する。以下の半反応に分割して記述することが出来る。 酸化 電子を放出する 還元 電子を受容する 酸化数(oxidation number) 単体中の原子の酸化数は0(Cu, O2, H2はいずれもゼロ) 単原…

酸化還元酵素

EC分類 CH-OHに対して酸化 アルデヒド、ケトンに対して酸化 CH-CHに対して酸化 CH-NH2に対して酸化 CH-NH結合に対し酸化 電子供与体の基質特異性が低い物? 上記以外の窒素化合物が電子供与 含硫化合物が電子供与 ヘムが電子供与 ジフェノール類縁体が電子供…

エステル

有機酸(カルボン酸など)またはオキソ酸(硫酸など)がアルコールと脱水縮合して出来た化合物。 カルボン酸とアルコールからなるエステルを呼ぶ場合が多い。R-COO-R'

フルクトース2,6-ビスリン酸

ホスホフルクトキナーゼの活性化、フルクトース1,6-ビスホスファターゼを阻害することで、グルコースの利用を促進する。 ホスホフルクトキナーゼ2によってフルクトース6リン酸にリン酸基を転移することで生ずる。 ホスホフルクトキナーゼ2は加水分解活性…

SH2ドメイン

Src homology 2 domain

イミン

イミノ酸の水素が他の官能基に置換された化合物。カルボニル化傍次ぐの酸素原子がNR基によって置換されたもの。窒素上に孤立電子対をもち、シッフ塩基と呼ばれることがある。 アルデヒドに由来するイミンはアルジミン(aldimine)、ケトンに由来するイミンは…

イミノ酸

イミノ基(>C=NH)とカルボキシル基をもつ分子。アミノ酸の酸化により得られる。

ピロリジン

窒素を一原子含む5員環構造。 5員環構造をもつ脂肪族2級アミン。 プロリンのほか、ニコチンにも含まれる。

等電点pI

アミノ酸の様な両性電解質において、共役塩基がともにイオン化し、総電荷が0(等イオン形)となるpHを等電点という。 等イオン形の両側にある2つのpK値の中間の値として求められる。

Toll様受容体

Tollとはドイツ語で「狂った」という意味。ショウジョウバエの背腹軸の決定に必要な遺伝子として見出された。

Gタンパク質のクラス分け

Gタンパク質共役型受容体は、リガンドの結合によりGタンパク質が活性化(GDPとGTPの交換)され、αとβγに分かれる。それぞれがエフェクターに結合する。 エフェクターとして、 アデニル酸シクラーゼ Ca2+, Na+, Cl+ チャンネル K+ チャンネル ホスホリパー…

白血球の分類

顆粒球 好中球(強い殺菌、貪食能をもつ)、好酸球(アレルギー反応の制御をおこなう,貪食能は弱い)、好塩基球(大型の顆粒にヒスタミン、ヘパリンなどを含む)。(染色性の違いで分ける) リンパ球 小型。細胞性免疫に関わるT細胞。液性免疫はB細胞、自…

FGF受容体

4種類同定されている。免疫グロブリン様ドメインを3つもつ。骨形成に影響する。 頭蓋骨癒合症 Craniosynostosis FGF受容体のいずれかの細胞外領域に点突然変異をもち、リガンドの親和性が異常に高くなるため、FGF受容体チロシンキナーゼ活性が高すぎること…

IL-1受容体

細胞膜一回貫通型。細胞外は免疫グロブリン様ドメインをもつ。IL-1R Iは細胞内にToll様受容体(TLR)と相同性が高い領域をもつ。IL-1R IIでは細胞内ドメインを欠損しており、シグナル伝達に関与しないがリガンドに親和性をもつため、IL-1シグナルに抑制的に…

サイトカイン受容体

チロシンキナーゼをもつもの:M-CSF, VEGFなど 狭義のサイトカイン受容体:JAK型チロシンキナーゼが会合するもの。STATがシグナルを伝える。IL, IFN, Epo, GF, レプチンなど IL-1/TNF受容体:アダプター分子TRAFなどのリン酸化を介してIKK, JNKを活性化し、N…

エタネルセプト

TNF受容体2型にヒトIgGのFcを融合させ、TNFの作用を中和させる。関節リウマチの治療に用いられる。

bcr遺伝子

ヒト慢性骨髄性白血病でみられるフィラデルフィア転座の切断点に位置する遺伝子。(第22染色体)第9染色体のc-ablと融合し、異常なタンパク質p210bcr-ablを生ずる。

Abl

Abl非受容体型チロシンキナーゼファミリーは、細胞の形態形成や遊走、接着、増殖、生存などを制御する多様な刺激のシグナルに関っています。脊椎動物のAblファミリーキナーゼはAblとAbl関連遺伝子 (ArgあるいはAbl2)の二種類があり、後生動物のホモログとし…

クリングル構造

プロトロンビンで見出された構造ドメイン。約100残基のアミノ酸が、3つのジスルフィド結合でクリングルケーキに似たループを作る。

ナチュラルキラー細胞(NK細胞)

細胞障害性リンパ球で先天免疫の主要因子。腫瘍細胞やウイルス感染細胞の拒絶に重要。感作が不要である。 大型顆粒リンパ球とも呼ばれる。

急性期タンパク質

炎症などにともない、炎症性サイトカインの作用により、肝臓から血中に放出量が変化するタンパク質。 C反応性タンパク質(CRP),マンノース結合性タンパク質,フィブリノーゲン,ハプトグロビン,α1-アンチトリプシンなどが該当する. 明確な生理的意義は…

細胞小器官

オルガネラ(organelle) 原核細胞と真核細胞のもっとも大きな違い。膜で囲まれた真核細胞に見られる細胞内区画のこと。 細胞膜 すべての細胞は形質膜で囲まれている。原形質に接して外界と細胞内部の境界をなす。脂質二重膜構造をもち、ほとんどの物質に対…

高エネルギー結合

加水分解にともなう標準自由エネルギー変化(∆Go')が-25kJ/molよりも大きな負の値を取る結合。

酸化還元電位

Eoを標準電極電位(標準酸化還元電位)という。ある酸化還元系について特有の値となる。他系を還元する力が強いほど、電位は低くなる。 相手電極として用いる標準半電池として、水素電極を用いて、その電位を便宜上0Vとする。 一気圧の水素ガスと平衡して…

リアーゼ

リアーゼが触媒する反応のタイプは6種類に分類できる カルボキシリアーゼ類 - カルボキシル基を付加あるいは脱離する。 アルデヒドリアーゼ類 - アルドール縮合およびその逆反応 ケト酸リアーゼ類 - ケト酸を基質または生成物とする縮合あるいは脱離反応 ヒ…

酸化と還元

酸化とは酸化される物質が電子を失う反応である。あるいは、水素を放出し、酸素を受容する。 還元はその逆。酸化反応が起こるとき、他方では還元反応が同時に進行する。

自由エネルギー

自由エネルギーは反応に伴い系が失うエネルギー(エンタルピー)と乱雑さの増加(エントロピー)の差し引き。 乱雑さの増加が勝っている(自由エネルギーは負の値)の場合、反応は自発的に進む。 標準自由エネルギー(∆Go) 濃度1M、温度25℃、圧力1atmのときの…

ATP合成酵素 ATP synthase

http://www.expasy.org/cgi-bin/nicezyme.pl?3.6.3.14 H(+)-transporting two-sector ATPase. ATP + H(2)O + H(+)(In) ADP + phosphate + H(+)(Out)

立体異性体(Stereoisomer)

分子を構成する原子間の結合様式はどれも同じで、原子間の結合順序に変わりはないが、空間的な原子配置が異なる2つ以上の化合物群のこと。 鏡像関係にあるもの(対掌体、エナンチオマー;enantiomer) 鏡像関係にないもの(ジアステレオマー;diastereomer …