糖質

糖質に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。(96-42)

リボースは、アルドヘキソースである。 N-アセチル-D-グルコサミンは、細菌のペプチドグリカンの構成成分である。 N-アセチルノイラミン酸は、糖タンパク質や糖脂質に含まれる。 ラクトースは、β-ガラクトシダーゼにより、D-ガラクトース及びD-マンノースに…

オリゴ-1,6-グルコシダーゼ

イソマルターゼ。 イソマルトース、αアミラーゼにより作られる限界デキストリンのα1-6結合を分解する。 小腸粘膜にスクロースαグルコシダーゼと複合体を作って存在する。

還元糖

アルカリ性溶液中でアルデヒドかケトンを生じ、酸化剤によりアルドン酸、アルダル酸を生じる。 全ての単糖、二糖を含む。 ケトンが還元性を示す理由は、ケトーエノール互変異性により臙脂オールを経由しアルドースに異性化するためである。

イノシトール

イノシット、ヘキサヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキシトール、肉糖 シクロヘキサン6価アルコールの総称。九種の異性体が存在する。 myo-イノシトールはmeso-イノシトールとも呼ばれ、遊離、リン脂質の成分、その他の誘導体として広く生物界に分布する…

α-L-イズロン酸

デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリンなど、ムコ多糖の構成成分である。N-アセチルグルコサミンとα1-4結合、N-アセチルガラクトサミンとα1-3結合し、イズロニダーゼにより加水分解される。この酵素の欠損はハーラー症候群と呼ばれる。

デキストラン

α-1,6-グルカン。 全てD-グルコピラノース残基よりなる。1位のアノマー炭素の配置によりαグルカンとβグルカンに別れる。αグルカンにはα1-4結合、α1-3結合、α1-6結合のものがある。 グルカン グルコースにより構成される多糖の総称。

変旋光

単糖のアノマーにおいて選好度が自動的に変化する現象。αとβアノマーの比率の変動によって選好度に変化が見られる。両者が平衡に達すると旋光度は一定となる。

アミノ糖

糖のヒドロキシ基がアミノ基で置換された構造をもつ。 天然には糖タンパク質、糖脂質、多糖、ムコ多糖の構成成分として存在する。アミノ基はアセチル化、硫酸化、グリコシル化されたものが多い。 N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセ…

フコース

6-デオキシ糖の一種。種々の糖質の主として非還元末端糖として広く存在する。血液型抗原決定機(糖脂質)。 糖タンパク質の糖鎖構造に含まれる。

ペンチトール

ペントースを還元し得られる糖アルコール。 リビトール 5炭糖の糖アルコール。リボフラビンの成分。細菌の胸膜や細菌壁の高分子に含まれる。 キシリトール キシロースを還元して得られる。小腸から吸収され,代謝されずに尿中に排泄されるものが多いことか…

アルドン酸・グルコン酸

アルドースのアルデヒド(1位)が酸化され、カルボキシル基になったもの。アルドースは容易に酸化され、アルドン酸になる。アルドン酸は環化しラクトンと平衡となる。

グルクロン酸・ウロン酸

グルコースの6位ヒドロキシ基が酸化されカルボキシ基となったもの。配糖体、抱合体として生物中に見出される。ムコ多糖等の構成成分。 ウロン酸 アルドースの炭素鎖末端のヒドロキシメチル基がカルボキシ基に酸化されたもの。配糖体ウロニドや多糖(ヒアル…

イドース・イズロン酸

アルドヘキソース。グロースの2位エピマー。L- イドースはD-グルコースの5位エピマー。 イズロン酸 ムコ多糖(ヘパリン、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸)の構成成分。

光学異性体

光学活性(旋光性)の異なるひと組の異性体に与えられる定義。 不斉炭素原子の存在に基づく鏡像異性体は『エナンチオマー』と呼ぶのが正しい。不斉炭素が複数ある場合に生ずる鏡像関係にない異性体は『ジアステレオマー」と呼ぶ。

グリコシド

配糖体ともいう。 糖のヘミアセタール性ヒドロキシ基(グリコシド性ヒドロキシ基ともいう)が、非糖成分であるアグリコン(aglycon)から水素を除いて得られる置換基で置換された化合物。

ラクトン

環状構造をもつ有機化合物で、エステル結合を環の一部に持つ。5員環はγ-ラクトン、6員環をδ-ラクトンと呼ぶ。 12員環以上の大環状ラクトンをマクロライドと呼ぶ。 カルボン酸とヒドロキシ基が分子内で脱水縮合した環状エステル。