P因子

両端に31bpの逆方向反復配列をもつ全長2907bpのキイロショウジョウバエの転位因子。選択的スプライシングにより、自身の転移を触媒するトランスポザーゼと転移を抑制するリプレッサーをコードする2種類のmRNAを作る。トランスポザーゼをコードするmRNAは生殖細胞のみで作られるため、生殖細胞内のみで転移する。
P因子をもつ雌の卵細胞には親からリプレッサーが提供されるので、トランスポゾンは転移しない。
P因子をもたない雌の卵とP因子をもつ雄の精子ではリプレッサーが供給されないのでトランスポゾンの転移が生ずるため、突然変異を誘発することが出来る。