ホスホクレアチン

クレアチンのアミノ基にリン酸が結合した化合物。
ホスファゲンの1つで高エネルギーリン酸結合の貯蔵に生理的な意義がある。
クレアチンキナーゼの反応でクレアチンとATPから合成される。筋収縮に伴いADPが増加すると、逆反応が進みATPとクレアチンが合成される。白筋ではATPの数倍の濃度で細胞質に存在し、ATP濃度減少に対するバッファーとなる。

クレアチン

メチルグリコシアミン
α-メチルグアニジノ酢酸
90%以上が筋肉に存在する。心筋に多く、平滑筋に少ない。
筋ジストロフィークレアチン尿症が起こる。
グリシンとアルギニンから生成されるグアニジノ酢酸が、S-アデノシルメチオニンによるメチル化により生じる。
大部分はホスファゲンであるホスホクレアチンとして存在し、嫌気的条件下での筋肉収縮に際し、ATPを再生する。生理的代謝産物はクレアチニン

クレアチニンキナーゼ

CPK
EC2.7.3.2
ATPからクレアチンへのリン酸基の転移反応を触媒する。脊椎動物の白筋では全課葉性タンパク質の10〜20%を占める。
生理的意義はミトコンドリアでホスホクレアチンを合成し、ADPを供給することで呼吸を促進する。
細胞質ではホスホクレアチンとADPからATPを合成する。
ホスホクレアチン + ADP <---> クレアチン + ATP (標準自由エネルギー変化:-3.0kcal/mol)